日本商工会議所が公開しているサンプル問題を実際に解いていきたいと思います。
教科書的な解説ではなく、できるだけ噛み砕いて説明していきますね!多分!
1.新宿商店は、商品¥100,000 をクレジット払いの条件で販売した。
なお、信販会社への手数料(販売代金の4%)は販売時に計上する。
考え方
商品¥100,000 をクレジット払いの条件で販売した
→クレジット売掛金
→売上
ここまでの記載であれば、非常にシンプル。
クレジット売掛金 | 100,000 | 売上 | 100,000 |
なお、信販会社への手数料(販売代金の4%)は販売時に計上する。
→支払手数料
クレジットを使用した分の手数料(4,000円)を払わないといけない。
どうやって払うかというと、後々売掛金の入金期日が到来したときには、100,000円満額が入金されず4,000円分が手数料としてクレジット売掛金から相殺され、手数料を支払う形となる。
なので、クレジット売掛金が発生したタイミングで4,000円を減らしてしまう。
クレジット売掛金 | 96,000 | 売上 | 100,000 |
支払手数料 | 4,000 |
2.甲府商店は、山梨商店に対する買掛金¥200,000 の支払いを電子債権記録機関で行うため、取引銀行を通して債務の発生記録を行った。また、山梨商店は取引銀行よりその通知を受けた。
(1)甲府商店および(2)山梨商店の仕訳を示しなさい。
考え方
(1)甲府商店から見た場合
買掛金¥200,000 の支払いを電子債権記録機関で行うため、取引銀行を通して債務の発生記録を行った。
→買掛金が電子記録債務に変わる
単純に負債の種類が変わっただけ。
買掛金 | 200,000 | 電子記録債務 | 200,000 |
(2)山梨商店から見た場合
売掛金¥200,000 の支払いが電子債権記録機関で行れるため、取引銀行を通して債権の発生記録が行われた。
→売掛金が電子記録債権に変わる
単純に資産の種類が変わっただけ。
電子記録債権 | 200,000 | 売掛金 | 200,000 |
どちらの会社に債務があり、どちらの会社に債権があるかを考える。
その後、それぞれの会社が持つ債務(負債)と債権(資産)の種類を変えるだけ。
3.山梨商店は、電子債権記録機関に発生記録した債権¥200,000 の支払期日が到来し、普通預金口座に振り込まれた。
考え方
債権¥200,000 の支払期日が到来し、普通預金口座に振り込まれた。
→債権を行使して、普通預金にお金が振り込まれた
普通預金口座 | 200,000 | 電子記録債権 | 200,000 |
解説するまでもない問題かもしれません。
こちらも上の第2問と同様に、資産の種類が変わっただけです。
4.甲府商店は、電子債権記録機関に発生記録した債務¥200,000 の支払期日が到来したので、当座預金口座から引き落とされた。
電子債権記録機関に発生記録した債務¥200,000 の支払期日が到来したので、当座預金口座から引き落とされた。
→債務が行使され、当座預金から引き落とし
電子記録債務 | 200,000 | 当座預金 | 200,000 |
こちらもだいぶシンプルで解説するまでもない問題かもしれません。
こちらも上の第3問と同様に、負債の種類が変わっただけです。
5.新潟商店は、長岡商店に対する買掛金¥150,000 の支払いを電子債権記録機関で行うため、取引銀行を通して電子記録債権の譲渡記録を行った。
考え方
買掛金¥150,000 の支払いを電子債権記録機関で行うため、取引銀行を通して電子記録債権の譲渡記録を行った
→買掛金を支払うために電子記録債権を譲渡した
買掛金 | 150,000 | 電子記録債権 | 150,000 |
この問題は日本語が難しい。個人的には、簿記の問題というよりは国語の問題と思ってしまう。
大前提として、買掛金を支払うと言っているので、買掛金を消す仕訳を行う。したがって、買掛金は借方に持ってくる。
次に、買掛金(負債)が消える場合はどんな場合かを考える。
負債が消えるのは、負債を支払ったとき。(※異論は認めます!w)
では支払い方は何があるか? 本問の場合、現金や当座預金などでなく、電子記録債権(資産)で買掛金を支払った。
したがって、電子記録債権を消す仕訳を行う。
とりあえず、5問だけ仕訳してみました。
次回、第6問〜第10問の仕訳を行います!