何か資格を取りたいなとお考えの方。
簿記2級はいかがでしょうか?
コスパも難易度もほどよい簿記2級は、そんな悩みを抱えるあなたにうってつけです。
今日は、簿記2級を独学で取得するための考え方、勉強法をご紹介させていただきます。

簿記2級の意義

お金に強くなる
自分が働いている(あるいは、これから働きたい)と考えている会社の損益計算書、貸借対照表が理解できるようになります。
ビジネスパーソンであれば、たとえ経理職でなかったとしても会社や自身の部署の数字に絶対触れる機会はありますので、会計スキルを身に付けることでどの数字を改善させるべきなのかが理解できます。
もしこれを読んでいる方がまだ働いていない方であっても、簿記2級を取得していることで「ある程度数字の読める方」と認めてもらえます。
「会計はビジネスの共通言語」と言われたりもしますから、簿記2級を取得してスピーカーになりましょう。
一定の社会的評価を得られる
新卒・中途に関わらず簿記2級を取得しておれば、間違いなく採用選考において加点になります。それは上記に示した通り数字が分かる方という評価ももらえますし、簿記2級の資格取得に向けてひたむきな努力ができる方とも評価してもらえます。
そして採用選考以外の場合であっても、人事評価の際でも上記と同様に評価してもらえるでしょう。
現に私は、人事評価の際に「簿記2級の資格取得」を評価いただきました。
難易度が絶妙
簿記2級は簡単な資格ではありませんが、くそ難しい資格でもないです。
後述する通り、合格率は30%ほどありますし、独学で取得することも可能な資格となります。
今回のブログ記事にもある通り「だらだら勉強」しても取得できる資格です。
取得が簡単すぎる資格では、世間から評価されませんが、難しすぎると資格が取得できません。
この絶妙な難易度が最高です。
学習方針

自力で学習する(not独学)

簿記2級は上記に挙げたメリットがあり、非常に沢山の方が受験され、合格されています。
そのため勉強環境が非常に恵まれています。
私の場合、独学で簿記2級を学習いたしましたが、YouTubeで簿記2級の解説動画を見て学習を進めました。
この解説動画のクオリティが高く、わざわざ通学で講師の授業を受けて学習するのと大差ない状況となっています。
なので、学習を進める際はYouTubeを活用してまいりましょう。
私のオススメは、ふくしままさゆき先生のYouTubeチャンネルです。
簿記学習界ではかなり有名な方でして、この方の動画が登場したことで簿記学習界の勢力図が塗り替わったと思っています。
様々な簿記2級の通信通学講講座が有料で世の中には存在しておりますが、これを凌ぐクオリティです。
私は、この方の動画だけで簿記3級、2級ともにインプットを完了させましたので、是非ご覧になってください。
ネット試験を受験する

簿記2級の試験はネット試験とペーパー試験(統一試験)と2種類あります。
ネット試験は、全国各地にある試験センターでお好きな日程でパソコンを使用して簿記試験を受験し、その場で合否を判定する形式となります。
ペーパー試験(統一試験)は、年に3回、試験会場で紙の試験を普通に受けるもの。
いわゆる試験っていうものは、こちらになります。
今回、この記事でおすすめしたいのはネット試験での合格になります。
理由は簡単です。
合格率が高いからです。
今でこそネット試験とペーパー試験(統一試験)の試験時間は90分で統一されていますが、私が受験勉強をしていた2021年はそれぞれの試験で試験時間が異なっておりました。
ネット試験は90分、ペーパー試験(統一試験)は120分でした。
そのため、ネット試験は時間が短い代わりに基本的な問題が多く出題されておりました。
一方で、ペーパー試験(統一試験)は試験時間が長いため、ネット試験の問題をさらにひねったような問題が出題されておりました。
この難易度の差が合格率に差を生み出した原因と言えます。
ただ、現時点では2つの試験方式の試験時間に差はなく、各問題の難易度にも差はないでしょう。
それでも現時点では合格率に大きな差は生じているため、ネット試験をおすすめします。
ネット試験は、ほぼ毎日実施されており予約枠さえあいておれば、自分の都合の良いタイミングで試験を受けることができます。
そのため、自分の知識のピークを試験時に合わせやすいと言えます。
このピークの合わせやすさが合格率の差を生んでいるのかもしれません。
だらだら勉強する

簿記2級の合格基準は得点率70%以上を取得することです。
短期間で合格しなければならないという基準はございません。
なので、マイペースに勉強して、ゆっくり確実に合格を目指していきましょうと声を大にして言いたいです。
YouTube動画やネット記事を見ていると「○週間で合格!」みたいな内容のものが目に付きます。もちろん効率的に学習するためにこういった動画を参考にするのは構いません。
が、働きながら、育児しながら勉強をしないといけない方にとって短期間で合格する勉強法って物理的に実現不可能です。
もちろん勉強する時間がある方からしても、1日10時間ほど勉強しないといけないっていうのは非常に酷です。他にやりたいこともあるでしょう。
したがって、今回私が提唱するだらだら勉強を参考にして勉強していきましょう!
あんな動画は気にしなくて大丈夫です。
※あんなとか言ってすみません…。
使用教材

インプットは神(ふくしま先生)の動画
先ほどから説明している通り、これほどの優良なインプットコンテンツを私は知りません。
簿記3級、簿記2級はふくしま先生の動画を見て、学びましょう。
ちなみに、AmazonのKindleでふくしま先生の書籍も販売されておりますので、興味のある方は見てみてください。
アウトプットは正直なんでもいい
アウトプットは何でも良いとは言うものの、私は以下の2点を使用しておりました。
パブロフは問題の解き方が実践的に記載されており、解説が丁寧です。
そして何より自身が問題を解く際も同じように解けばいいため、理解と問題を解く力がうまくリンクします。
ただ、全ての問題パターンが掲載されていると言うよりは、80%程度出題範囲を押さえているという程度に留まっているため、パブロフだけで合格することも可能ですが、場合によっては見たことのない問題が本番出てくる可能性があることは付言しておきます。
次に、まるっと完全予想問題集はかなり難易度の高い問題まで記載されており、オーバー学習感は否めません。ただ、まるっと完全予想問題集のレベルの問題に慣れておくと、ネット試験の本番はむちゃくちゃ余裕で問題が解けると思います。
それくらい難易度に1〜2ランク程度差があります。
したがって、最短距離で合格したいと考える方については、パブロフだけで合格を目指し、安心して本番を迎え100点を狙いたい方はまるっと予想問題集で勉強を進めてもよいでしょう。簿記1級や税理士試験などより上位の試験を目指している方は、まるっと予想問題集で簿記2級の知識を深めても良いでしょう。
学習方法

衛生管理者取得の際も説明いたしましたが、基本的に資格試験の勉強は「ABC勉強法」で対応できると考えております。


ABC勉強法は、自身が解いた問題をA・B・Çにランク分けするものです。
Aランクの問題は、次回出題さらた場合でも必ず正解できる問題です。この問題を解くことは時間のムダとなりますから、もう解きません。
Bランクの問題は、今回は正解できたが、次回正解できるか自信がない問題となります。この問題は安定して正解できるようまた問題演習を行ってください。
そうして正解の確度を上げていき、Aランクにランクアップさせていく必要があります。
Cランクの問題は、不正解の問題。当然正解できていないわけですから、何度も何度も繰り返し問題演習を行い、C→B→Aにランクアップさせていく必要があります。
こうして問題集に掲載されている問題を全てAランクにさせていくのです。
合格までのスケジュール(私の場合)

では、私がいかにだらだら簿記2級に合格したかを説明します。
まず2021年10月に簿記3級の学習をスタートします。
そこからふくしま先生の動画でインプットを行い、簿記3級の問題集を行い、合格レベルに達したのが2021年12月。
これで簿記3級はクリアと判断した私は、簿記2級に歩みを進めます。
2022年1月に簿記2級の勉強開始。
3級と同様にインプットを進めますが、この時点で気付きます。
「あれ、2級って3級よりだいぶむずかしくね??w」
そう、2級の壁は結構高いのです。3級は初見でも結構問題を解くことができますが、2級はそうもいきません、そして覚えることも3級に比べると多く、忘却曲線との戦いになります。
ただ、私は日頃、朝から晩まで働いているおり、育児もあり、学習時間は十分に取れません。1日10分くらいしか勉強しないこともありました。
そうしてなんとか2022年6月に、1度目のネット試験受験。
ここではあと3点足りず、67点で不合格。いや本当鬼畜ですやんと思いました。
ここから少し学習意欲が低下したものの、年末から一体何のために勉強していたのだろうと再度奮起し、まるっと完全予想問題集に着手しこれをABC学習法で解き進めなんとか9月には合格することができました。
将来、経理職に就くために簿記3・2級の合格を目指すなら【Accountant’s library】
試験を振り返って

簿記2級の試験を合格して気づいた点をここではまとめます。
ネット試験は基本が問われる
従来の統一試験であれば時間が120分あり、応用的な問題が多くありました。
が、しかしネット試験は90分。これにより問題の傾向が大きく変わり、基本に忠実な問題しか出題されなくなりました。
なので、苦手問題を作ることなく基本問題であればおおよそ全ての出題パターンの問題に対応できる広く浅い対応力を身に着けた方が点数に結びつくと私は思います。
仕訳問題はマジで落とさない
仕訳問題は全部で5問出題されます。これを全て正解できると20点が手に入ります。
ここで20点手に入ると、後の80点分の問題の内、50点を取ることができれば合格となります。
50/80=62.5%となり、60%ちょいの正解率で合格できます。
もしこの仕訳問題を2問落としてしまうと、後の問題で必要となる得点が最低でも58点となります。
その結果、58/80=72.5%の得点率が必要となりますから、10%も必要となる得点率に差が生じてしまうことになります。
なので仕訳を解くだけで大量の得点が得られる大問1は絶対に落としてはなりません。
仕訳問題は確実に正解できるよう準備をしましょう。
直前に見直しをしておきましょう。
ネット試験を数で攻める
ネット試験の良いところは自分のタイミングで好きに受験できるところ。
したがって、合格レベルにぎりぎり達している自信があるのであれば、複数回簿記2級のネット試験を受けて、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる作戦で合格を狙うのもありです。
お金や手間はかかりますが、自分の得意な問題ばかりが出ることもあり得るので、神回を引けば簿記2級をすんなり合格することも可能でしょう。
私も2回受験してますしね。
まとめ

これを結局最初にお見せしたスライドの通りです。
そんなに頑張らなくてもうまくやれば簿記2級は全然合格できます。
だらだら勉強しましょうということを今回の記事ではお伝えいたしました。
何かご質問あればどうぞお問い合わせください。それではまた。
